スクラバーとは? 脱臭の概念を変える画期的なスクラバーを紹介
脱臭装置を導入しているにも関わらず、思ったような効果が出ないという場合の対策を紹介します。
- 近隣苦情の対応に追われている。
- 工場内の作業環境を改善したい。
- 排水や循環水の悪臭に悩まされている。
- メンテナンスのコストを抑えたい。
- 産廃費用に悩まされている。
- 燃焼装置を洗浄式に変更したい。
スクラバーとは
スクラバーとは、工場などから排出される排ガスを処理する装置で、発生する排ガスによって様々な機種があります。排ガスを処理しないと、大気汚染を引き起こし、周辺住民に悪影響を及ぼすだけでなく、工場内の環境悪化にも繋がります。このような事態を防ぐために、排ガスはスクラバーによって処理を行なって浄化してから排出する必要があります。
排ガス処理は環境省により大気汚染防止法で細かく定められていますので、非常に重要なものです。ただ、スクラバーは種類が多いので、発生する排ガスに含まれる汚染物質に適したスクラバーを選ぶことが大切になります。
スクラバーの種類
スクラバーの種類は、大きく分けて燃焼式と洗浄式があります。燃焼式は活性炭などの吸着剤で、ガス中の可燃成分を酸化分解させる方式で、乾式スクラバーとも呼ばれます。洗浄式はガスと洗浄液を気液接触させて臭気や粒子を除去する方式で、湿式スクラバーとも呼ばれています。燃焼式、洗浄式ともにさまざまな種類があり、排出するガスにより最適なシステムを選択することが重要です。
概要 | 長所 | 短所 | ||
燃焼式 | 蓄熱燃焼 | セラミックなどの蓄熱体を充填し、ガス中の可燃成分を酸化分解させる方法。 | 高い熱回収効率が得られ、NOxの発生も少なく、蓄熱体は半永久的に使用できる。 | 設置スペースが大きく、重量もあり、設備コストが高い。 |
触媒燃焼 | 触媒を利用して、ガス中の可燃性物質を空気と接触させて酸化反応させる方法。 | 直接燃焼方式より、運転コストは安い。 | 触媒劣化物質や被毒物質には弱く、有機酸など燃焼しきれない物質もある。 | |
直接燃焼 | 一般的には650~800℃で高温酸化分解させる方法。 | 酸化分解可能な物質であればほとんどの臭気成分に対応できる。 | ランニングコストが非常に高く、NOxが発生する。 | |
洗浄式 | 通常スクラバー | 空塔に充填材を充填し、塔頂から水を噴霧することで、ガスと気液接触させる方法。 | 吸収効率は高く、液量が比較的少なくてすむ。 | 不溶性物質に対しては効果が低い。また、充填材の閉塞が起こりやすく、メンテナンスと水処理が困難である。 |
デオライザー | 積層金属スクリーンと大量の水で臭気を捕捉させ、その水を浄化循環する方式。 | 気液接触効率が非常に高く、循環水が無交換で長期間使用でき、メンテナンスが簡便。 | 水に溶けにくい物質に対しては効果が低い。 |
脱臭装置の選び方
脱臭装置を選ぶ際に、どれが適しているのか、正しい知識が重要となります。
一次処理グループ
一次処理に適している脱臭装置は燃焼式装置か洗浄式装置ですが、ヤニ・タール成分が多く含まれるガスには、前処理が必要となります。
二次処理グループ
活性炭やフィルターを一時処理に使用すると、油分やヤニ・タール成分で、すぐに閉塞してしまいますので、一時処理には不向きです。
除外処理グループ
上記の装置は、工場などの産業排ガスを処理することはできません。病院や老人ホームなど空気が動かない場所で効果を発揮します。
脱臭装置の様々な問題点
これまでの燃焼式脱臭装置の諸問題
- 排ガス処理ができない
- 近隣苦情・高燃料費
- 装置が汚れが激しい
- 手間とメンテナンス費がかさむ
- 消臭剤の効果が無い
- メンテナンンス費の増大
- 電気集塵機で取れない
- 水道の使用量が増える
これまでの洗浄式脱臭装置の諸問題
- 気液接触効率が低い
- 脱臭効率が悪い
- 圧力損失が高い
- 電力費がかさむ
- 接触ろ材が閉塞しやすい
- メンテナンンス費の増大
- 循環水が腐敗する
- 水道の使用量が増える
- 接触ろ材の交換が大変
- お金と日数が必要
脱臭装置の諸問題を解決する画期的なスクラバー
これまでの燃焼式・洗浄式脱臭装置がかかえる様々な問題を解決する、画期的なスクラバーがアイエンスの「デオライザー」です。スクリーンに水膜を形成することで気液接触効率100% を実現し、臭気成分と微細粉塵を逃さず捕捉します。
水膜スクラバー・デオライザーの特長と効果
水膜スクラバー・デオライザーの特長
- 水膜で臭気や粉塵を
確実に処理 - 約40mmの水平水膜を2段形成し、排ガスに含まれる臭気や粉塵を確実に捕捉します。
- 水の腐敗を防ぎ、
スラッジを抑制 - アクアブラスターを内蔵しているため、水の腐敗を防止し、スラッジの発生を抑制します。
- メンテナンスが簡単
- カートリッジの交換は一人でも可能なのでメンテナンスの手間を軽減でき、維持費を抑えます。
- 気液接触効率が100%
- 水と排気ガスを効率よく接触させることができ、可溶性汚染物質の処理を確実に行えます。
水膜スクラバー・デオライザーの効果
脱臭処理のさまざまな問題を根本解決するとともに大幅なコストダウンを実現します。
燃焼式の脱臭装置にも応用が可能です。
これまでの燃焼式脱臭装置の前処理や後処理としてデオライザーを採用することで、脱臭効果が大幅に向上します。
近隣苦情が無くなり、作業環境も改善されました。
工場から排出されるガスの匂いが無くなりますので、近隣からの苦情も無くなります。また工場内の作業環境も改善されます。
管理の手間を軽減しコストダウンを実現。
メンテナンスの手間が大幅に軽減されるとともに、アクアブラスターの搭載で、循環水の長期間利用が可能になりました。