循環水の処理方法や交換の目安を教えてください。
環境に応じて、セットリングタンク浄化方式、水処理装置併設方式、下水放流方式、産廃方式、定量注水方式を選択できます。循環水交換時期の目安は、塗装乾燥炉排ガス処理で1~4ヶ月、化学工場排ガス処理で1~4ヶ月、食品工場排ガス処理で1~4ヶ月、飲食店排ガス処理で3~6ヶ月です。
水膜式スクラバー(排ガス処理装置)「デオライザー」循環水の処理方式
1.セットリングタンク浄化方式
循環使用後の水を、別置きのタンクに移して少量ずつ水処理を行う方式。例えば、5トンの循環水が3ヶ月間使用できたとすると、5トン÷90日で、日量55リットルの水を処理すればよく、排水処理設備に負荷をかけなく、希釈放流も可能。
2.水処理装置併設方式
アイエンス製ユニットタンクを併設し、定期的に浄化して放流する方式。循環水の程度によっては、油水分離装置や凝集装置なども併用する。排水処理や下水道設備のない事業所に向く。
3.下水放流方式
下水放流基準値以内で循環水を適時に放流していく方式。最初に数回のデータ測定をして、下水放流基準値をオーバーするまでの使用期間を調べる必要があるが、その後は非常に手間のかからない方式。
現場 | 循環水交換の目安 |
塗装乾燥炉排ガス処理 | 1~4ヶ月 |
化学工場排ガス処理 | 1~4ヶ月 |
食品工場排ガス処理 | 1~4ヶ月 |
飲食店排ガス処理 | 3~6ヶ月 |
4.産業廃棄方式
循環水を使用できる限界まで連続使用し、産廃処理する方式。ゼロエミッションには反するが、排水処理や下水道設備のない事業所に向く。5トンの循環水を5ヶ月使用し1トンあたりの処理費が35,000円とすると日コストは、1,170円とリーズナブル。
5.定量注水方式
電磁弁で調整しながら、定量の補給水を注水して、循環水をオーバーフローさせることで、常に放流基準値以内の水を排出する方式。主に、地下水など、水が安価に使用できる事業所に適する。