食品コンビナート総合排水処理場 汚泥減容改善事例
食品コンビナートの総合排水処理場の問題をアクアブラスターで改善。
この食品コンビナートの総合排水処理場は、1日当たり8,000tの排水処理量でしたが、それ以下の排水量でも処理が進まず、処理不良が起こり悪臭が発生していました。その改善策としてアイエンスの独自技術である「アクアブラスター(AL-750)」という特殊な散気管を1500³の調整槽に94本設置し、排水処理の問題を改善しました。
アクアブラスター納入前は大量の油脂スカムと硫化水素が発生していた。
アクアブラスター納入前、たった1日で大量の油脂スカムが溜まりオイルボール化していました。このオイルボールが大きくなって底部に堆積。周辺設備を腐食するほどの硫化水素が発生していたのです。水面のオイルボールと底部に沈んだオイルボールは、定期的に人力で救い上げ産廃処理するという手間とコストがかかっていました。
油水分離が進んだ結果の負荷除去率であって、処理自体は進んでいない。
この調整槽での負荷除去率は、BOD除去率が53%・ノルマルヘキサン抽出物質除去率が44%でしたが、これは8槽に分かれた調整槽で油水分離が進んだ結果であって、決して槽内の処理が進んだための数値ではありません。
アクアブラスターの納入後、負荷除去率の改善に加えノーメンテ状態に。
アクアブラスターを納入した結果、BODの除去率は80%・ノルマルヘキサン抽出物質の除去率は82%と大幅に改善。8年半以上経過しても除去・浚渫作業を一切行う必要がなくノーメンテナンス状態が続いています。この除去率80%以上とは、油脂スカムを粉砕した上での数値なのです。これにより6槽×2系統ある曝気槽の第1槽目の出口で瀬戸内海放流基準値をクリアしました。
調整槽へのアクアブラスター納入によって、沈殿槽の水質も改善。
アクアブラスターを調整槽に納入したことで沈殿槽にも変化がありました。調整槽のBOD汚泥転換率は35%から25%と10%低下。劇的に水質が改善されたことで、これまで見られなかった水鳥たちが毎年欠かすことなく沈殿槽に訪れてくれるようになりました。