日本一の焼き鳥工場 脱臭苦戦物語 その1

「知覧」って地名はご存じでしょうか?
第2次世界大戦時、敗戦色が濃くなったときに編成された、「カミカゼ特攻隊」が飛び立ったことで有名な鹿児島県の南九州市知覧町です。
そこには、「知覧特攻平和会館」という人生観まで変えてしまうほど強烈な衝撃を受ける特攻隊員の遺品などを集めた記念館があり、今の自分、日本という国がどれだけ幸せなのか、子供を戦争に奪われたなら、どのような悲しみがあるのか、言葉では言い尽くせないほど心に響く記念館です。
テレビのニュースで、耳を覆いたくなるような子供の虐待事件が激増している昨今ですが、そのような親達にも是非見ていただきたいものです。
私も一度は家族を連れて行かなければならない場所であると思っていますので、皆さんも是非一度は訪れることをお勧めさせていただきます。
また、それほど遠くないところにある、海に浮かぶ富士山のような「開聞岳」の風景にも感動しますし、飛行機の前割だと神戸→鹿児島で、¥7,800という航空運賃で飛ぶことができます。指宿の砂風呂もヨカです!
出張で日本全国津々浦々回っている私ですが、本当に一押しの場所です。
前置きが長くなりましたが、その記念館の麓に1日4tものニワトリを焼いている、日本一の焼き鳥工場さんがあるのですが、近隣苦情で頭を痛めているとの相談をいただきました。
クレームの中には、「洗濯物に焼き鳥の臭いが付いて、子供が小学校でいじめられた」という、当時小学生の息子を持つ親としても、心が痛むような話しがあり、「これは、何とかしたらなアカン!!」と闘志を燃やしました。
トントン拍子に事は進み、結構短時間で御注文をいただいたのですが、実機を入れてからが結構大変でした。
まずは、ファンの能力が弱く、中の煙を吸いきれないという問題が発生し、作業場は一寸の先も見えないほど、焦げ臭い油煙が立ちこめました。
何とかファンの能力をUPさせ、それは片付いたのですが、思っていた以上にすごい排気で、鳥の脂と炭のコゲ臭で、1時間もしないうちに、デオライザーの循環水は、真っ黒になってしまうほどで、さすがのアクアブラスターもお手上げ状態でした。もちろん、アクアブラスターがなければ、想像しただけでも恐ろしい状態になったとは思いますが・・・・・
そんな脂と大量のススやタールなんで、2~3ヶ月に1回のメンテナンスで大丈夫と思っていましたが、3週間ほどでスクリーンが詰まりはじめて、本体の圧力損失が高まってしまいました。
それでも、鳥の脂はお客さんとの約束通り、ほとんどと言っていいほど捕捉しており、近隣苦情はなくなったのですが、次ぎに当初から「取れませんよ」と申し上げてたコゲ臭、いわゆるアルデヒド臭ですが、これまで取ってくれということになったのです。(次回につづく)

日本一の焼き鳥工場さん
排ガス処理システム